北海道に住んでいた子どもの頃、ふきの下に隠れているアイヌの神様コロポックルを探して歩いた。いっこうに見つからず、アイヌコタンに行けば会えるのではないかと、アイヌコタンに憧れた。故郷から阿寒は遠く、今やっと訪れることができた。

ピーチで成田から秋の釧路へ・・2泊3日の旅

ピーチで成田―釧路の就航が開始され、お手頃価格でチケット購入。東京駅から成田空港直通の1000円バス利用。座れるし、ホント楽です。釧路まで1時間50分のフライト。同行者が学生時代訪れて食べた厚岸の牡蠣が忘れられないと言うので、レンタカーを利用し、たんちょう釧路空港から、まずは厚岸(あっけし)へ向かう。

厚岸の牡蠣

釧路空港から厚岸まで、道路は空いており 思いのほか早く道の駅厚岸味覚ターミナルコンキリエへ。1階でも牡蠣が食べられけど、2階に上がってみる。レストランがいくつかあり、どこにするか悩ましい。レストランエスカルに入る。窓から港が見える。美味しい牡蠣と少し寂しげな秋の海が心に残る

厚岸からホテルのある釧路市内へ。繁華街は駅前より釧路川寄りにあった。釧路は炉ばた焼きの店が多い。牡蠣でお腹は空いてないけど、来たからには炉ばた焼き食べないと。フィッシャーマンズワーフMOOのそばにある「炉ばた煉瓦」へ。

炉ばたで暖まりながらの新鮮な魚とサッポロクラシックビール・・うん、美味しい!北海道!

雨の阿寒湖観光船

気温は10度くらい。雨でとにかく寒いが、せっかくだからと観光船に乗る。景色は全く期待していなかったが、乗って正解だった!船は島々のかなり近くを通るので、湖の神秘的な青さ、木々の美しさを雨でも堪能。阿寒湖がパワースポットであると実感する。途中マリモ展示観察センターに寄り85分の遊覧。大きなマリモは不思議な球体

阿寒湖アイヌコタン

木彫りなどの民芸品店や飲食店が並ぶコタン。コロポックルが出てきそう。その一角、見落としそうな場所に「アイヌ生活記念館ポンチセ」がある。とても小さな記念館だが、魂と言うか・・何か感じる

ポンチセ(アイヌ語で小さい家) 神々しいものを感じる

コタンのそばにある「阿寒湖アイヌシアターイコロ」で阿寒ユーカラ「ロストカムイ」を見たかったが、上演時間を確認せず、見ることができなかった。残念!またいつか 昼はコタンでニンニクたっぷりの味噌ラーメンで暖まる。美味しかったです!ごちそうさまでした

屈斜路湖と屈斜路コタンアイヌ民族資料館

屈斜路コタンアイヌ資料館は昔のアイヌの生活、文化についてわかりやすく展示されている。北海道にいたのに、アイヌ文化やその英知は身近で遠い存在だった。2020年白老町に「ウポポイ」がオープン。貴重なアイヌ文化の復興と発展の拠点となっている。

霧の摩周湖

摩周湖は年間100日以上霧に包まれると言う。第一展望台に向かう。ここは乗用車500円の駐車料金が必要(硫黄山駐車場の料金も含まれる)。霧でうっすらとした景色、まさに「霧の摩周湖」。レストハウスにて、揚げいも、いももち、そして秋なのにカットメロンも食べられた!

釧路でテイクアウト

夜は釧路ラーメンの予定だったけど、18時に行ってみるとすでに17時で閉店。他の候補の店もすでに閉店の時間でした。漁師さんの街だから?開店も閉店も早いのかも知れません。今日は朝から観光で疲れたので、ザンギ(鳥のから揚げ)で有名な居酒屋さんでテイクアウト。朝、和商市場で購入しておいたタラバガニ(お店で切れ目を入れてもらいました)とサッポロクラシックで ホテルで のんびりと夕食。タラバガニは身がまっていて美味しかった!この日は土曜日。朝、観光前に和商市場に寄り(2020年秋、日曜日、市場はお休みだった)花咲かに、タラバガニなど購入し、宅急便で自宅に送りました。日曜日も開いているフィッシャーマンズワーフMOOで購入し、持って帰るつもりだったが、そうすると最終日に観光する時間が少なくなってしまう。釧路空港は千歳空港ほど大きくはなく、店舗が少ないので、お土産をたくさん買う場合は 空港に行く前に購入するのがお勧めです。また、空港内で宅急便を送ることはできませんでした。

花咲ガニ

最終日、飛行機の時間まで観光・・海鮮丼の朝食

釧路に来たのだから、やっぱり新鮮な海鮮丼食べたい。日曜日、朝から開店している「鮭番屋」(シャケばんや)さんへ。繁華街から少し離れているのでタクシー利用の方もいた。海鮮丼や好きな魚を購入して炉ばたで焼いて食べることもできる。

釧路湿原国立公園

釧路湿原展望台

釧路湿原展望台に向かう。2階に展示室、3階と屋上に展望室がある。2階展示室より上の階は有料となっているが、湿原について学習することができる。1階にはレストラン、ミュージアムショップがある。展望台のそばに遊歩道があり、予定外だったが、湿原の森が魅力的で散策する。展望スポットがいくつかあり、湿原の風景を堪能。バリアフリー遊歩道もあるし、吊り橋、アップダウンの階段もある。落ち葉が濡れていると転びやすいので注意。ほぼ一周して1時間ほど散策を楽しむ。釧路湿原国立公園は原始的な自然環境が保存されており、その広大で特異な太古の景観に圧倒される。

道の駅阿寒丹頂の里

旅の最後は、温泉と鹿肉の料理。道の駅「阿寒丹頂の里」には気軽な日帰り温泉と阿寒の恵みのレストランがあった。地元の方の利用も多く、家族連れでにぎわっている。高齢の姉妹であろうか?温泉で入浴介助されており、微笑ましい。釧路、阿寒周辺には、良質な温泉、魅力的な秘湯がたくさんあるので、次回は是非、訪れたい。

コロポックルに出会う

阿寒湖畔の街を歩いていると、いました!コロポックル!!さり気なくて見落としそうだった。

釧路繁華街、ホテルWBFの近くを歩いていると歩道に鮭の彫り物が埋め込まれていました。鮭はアイヌの神さまの恵みです。

雨の2泊3日の旅。アイヌ文化に触れ、太古からの大自然の神々しさに圧倒され、美味しい海鮮、ジビエ料理を堪能しました。「店主は料理に集中しているので、愛想がよくありません」と店内の張り紙を見ることも・・言葉はなくても店の気持ちは通じましたよ。

今回の旅は2020年8月偶然、図書館で出会った本『ラストアイヌ 反骨のアイヌ歌人森竹竹市の肖像』に導かれました。今度は森竹氏の故郷白老にオープンした「ウポポイ」に是非行ってみたい!